5月のおたより
2023-05-08
進級、入園から3週間が経ちました。新しい環境に慣れ始めた頃に大型連休を迎えます。
ゴールデンウィークの期間、家族との温かい楽しい時間を過ごした子ども達は久しぶりの園生活にこれまでと少し様子が変わることがあります。4月当初、大きくなったことを喜んで嬉しい気持ちで過ごしていた子ども達が、ふと周りの様子に気が付いて「あれ?」不安を感じたり、涙の多かった子どもが楽しさに気づいて涙が減ったりと。どの道筋も子どもの成長の歩み方(一人ひとり違って当たり前)ですが、そばにいる大人は一喜一憂してしまいます。大人の心の持ち方を子どもはキャッチしていますから、こういう時こそ「大丈夫、今はそういう時。」とゆったり構えて子どもの育ちを「待ち」ましょう。子育ては「待つこと」から始まります。大人の大切な在り方です。
4月から「幸せのありか」(渡辺和子著)という本を読んでいます。ノートルダム清心女子学園で教育者として歩まれた渡辺和子氏の著書「置かれたところで咲きなさい」はとても有名ですからご存じの方も多いことと思います。その中で今を生きる私たちに
「する(to do)」ということに追われ、
「あり方(to be)」「生き方」をおろそかにしていないでしょうか。
と問われています。便利や速さが優先され、私たちの生活は暮らしやすく、楽になりました。その恩恵の陰で「待つ心。」「思いやりの心。」「自分を大切にする心。」が忘れられ、イライラしたり、ぞんざいに生きていないか、自分に問うてみることの必要を述べておられます。
新緑の季節、大きく深呼吸して5月の保育を始めたいと思います。(園長 藤原睦子)