「平和は　ほほえみから　はじまります」（マザーテレサ）

週に1度、母校に出かける道沿いに夙川カトリック教会があります。ある日、たまたま信号待ちで教会の前に車を停めました。何気なく教会の門を眺めたとき、掲示板にこの言葉が掲げられていました。大切な言葉に出合えた感覚になり、心に深く残りました。授業の始めにこのことを伝え、じゃあ「隣の人に微笑んでみようか。」とほほ笑みにチャレンジしました。「照れるなぁ」「はずっ」「可愛い！」と数分でしたが「smile」ほほ笑みが連鎖して教室の雰囲気が和んでいくのが分かりました。「すごい力があるね。」「今、ここには平和があったね。」と話した時にも、学生たちの笑顔は

広がっていました。その日のレポートには、このことについて書いた学生が多く、ほんの数分の事でしたが、ほほ笑みが人の心も自分の心も動かす力があることを体験しました。未来の保育者のほほ笑みが平和を生み出してくれることに期待したいと思います。

実は、マザーテレサの言葉はこの後こう続きます。

「一日五回、あなたが本当は笑顔を見せたくない人にほほえみかけなさい。」

厳しい言葉です。出来るかな、難しいなと思います。でも、そうなのです、この言葉が続くからこそ、平和はほほえみから始まるのです。始められるのだと思います。信号待ちのあの時間は、わたしに足りないものを神さまが教えてくれたのだと感じます。平和に過ごしなさい。平和を祈り求めなさい。どんな時も、どこにいても、誰といても、平和をほほ笑みから始められますようにと願います。子どもたちの未来が平和で穏やかなものでありますように私たち大人はほほ笑んで平和を願い、祈り合いましょう。

（園長　藤原睦子）